PILテスト日本版
アウシュビッツの地獄を描いた「夜と霧」で有名な精神科医フランクル博士原案による「生きがい」測定テストです。簡単な質問紙に加え、文章完成法で個人の生き方を探ります。PILテストは、患者の「生きがい感」、つまり病気や困難をこえて前向きに生きていこうとする意欲を測定します。
- ・将来に自信のもてない高校・大学生に
- ・仕事や肉親・恋人をなくした失意の人に
- ・不安や抑うつで、元気のない人に
- ・難病や慢性疾患に立ち向かわなければならない人に
原案 :V.E.フランクル
監修 :岡堂哲雄
編 :PIL研究会
画像提供:株式会社システムパブリカ
PIL テストマニュアル【改訂新版】
PILテストの理論的背景、日本版の開発経緯、Part-AおよびPart-B・C分析の信頼性と妥当性、性差などを示している。Part-B・C分析の枠組みや記録用紙の使い方も明示されているほか、日本版開発の過程で発表された膨大な学会発表論文の一覧など、PILテストに関する基礎的な文献が網羅されている。
主要目次
●PILテスト日本版
●PILテスト日本版Part-Aの妥当性・信頼性
●PILテスト日本版Part-B,C の分析方法
●PILテスト日本版Part-B・Cの分析の妥当性と信頼性
●Part-A、Part-B・Cの判定基準について
●PILテスト日本版の総合判定と解釈
●テストの実施
●標準得点(T値)換算表
●文献
テスト用紙・記録用紙
テスト用紙
●「私はふだん/退屈しきっている(1)←→非常に元気一杯ではりきっている(7)」等の質問紙項目20のPart-Aと、「私の人生は」等の誘導文を完成させる13項目の文章完成法のPart-B、人生の目的や希望について自由に記述するPart-Cの3部分からなり、所要時間はだいたい30~40分である。カウンセリングの場だけでなく、学校や職場などで集団実施することもできる。
●オリジナル(英語)版では、Part-B・C部分は「臨床で用いる」として数量化はおこなっていないが、日本版では、文章部分の客観的な評価を目ざして、世界で初めて数量化を実現した。
記録用紙
左からPIL-B・C分析シート、プロフィールシート、解釈シートの3枚綴り
●記録用紙はPILテストを分析し解釈する際に使用するもので、PIL-B・C分析シート、PILプロフィールシート、PIL解釈シートの3枚が1綴になっている。
●まず、PIL-Aの合計点を求めるのに便利な3枚目の解釈シート右上のPIL-Aの評定段階分布を作成する。7段階のうち最頻のものはどれか、極端に離れているのはどの質問項目か、などが視覚的にとらえられるうえ、A得点の集計も容易におこなえる。
●次に1枚目の分析シートに沿って、Part-B・Cの評定を進めていく。PIL研究会が開発したB・C分析法の結晶とも言えるシートで、分析上の見落としがないように工夫されている。分析の結果を2枚目のプロフィールシートにプロットすることで、被検査者の特徴がヴィジュアルに示される。従来は15~64歳用と65歳以上用の2種類に分かれていたが、2008年2月の判定基準の改訂により1種類となり、T値換算に基づくプロットのみに統一された。年齢段階は13~35歳と36歳以上の2段階になった。
●このプロフィールを見ながら、最後に解釈シートに、AとB・C分析の結果や下位評価項目などを書き込んでいく。AとB・Cの違いなど、PILの全体像と臨床上有用なポイントも記述する。なお、Part-B・Cの評定の実際は『PILテストハンドブック』に掲載。
●2011年4月以降、従来のA4判からB5判に変更。
ハンドブック
V・フランクル博士原案になるPILテストは、医療・保健、福祉や教
育、さらにはメンタルヘルス活動分野で着実に利用が広まっている。とく
に医療分野では、健保適用を機に、精神科・心療内科に限らず、難病やリ
ハビリ部門からターミナルケアまで各科での使用が始まっている。
ただ、PILテスト日本版の最大の特徴であるPart-B・C 部分の数量化、
すなわち文章完成法や自由記述の分析法は、医師や臨床心理士などの資格
に加え、心理テスト技法に習熟していることを前提に、かなり高度な能力
が要求される。
PIL研究会は、PILテスト刊行後、3回にわたってセミナーを開催
し、Part-B・C の分析法を伝授してきた。しかし、セミナーに参加することが困難な臨床家・研究者等から、分析法を独習できる教材の開発が熱望されていた。
PIL研究会がセミナーの経験をふまえ完成した画期的なハンドブックが本書である。詳細な例文を含む評定基準を公開し、自習用のケースを提示するとともに、すでに臨床で応用している各分野の実践報告を集大成したものである。
第1版では判定基準に若干の問題が残っていたが、10年の歳月をかけてデータを収集し、年齢段階を統一した新判定基準に基づいて、今回、改訂版を刊行した。なお、本書は掲載事例のプライバシー保護の観点から、専門家主体に販売されている。
監修・編集者
佐藤文子(岩手大学名誉教授)
田中弘子(新潟大学名誉教授)
齋藤俊一(新潟大学名誉教授)
山口 浩(岩手大学教授)
千葉征慶(A級ロゴセラピスト・臨床心理士)
主要目次
【第1分冊】
第Ⅰ部 PILテストの全体像と分析法
第1章 PILテストの理論的背景
第2章 PILテスト日本版の全体像
第3章 PILテストの信頼性・妥当性
第4章 PILテスト分析の基本的枠組み
第5章 PILテスト分析の実際
第6章 PILテスト実施上の留意点
付録1 統計資料および補足説明
付録2 PILテスト関係文献
【第2分冊】
第Ⅱ部 PILテストの評定と解釈の実例
評定・解釈のしやすい場合
AとB・Cの判定に食い違いのみられる場合
第Ⅲ部 PILテストの臨床・研究への適用
医療・保健/産業保健/教育/矯正/福祉分野からの9報告
【第3分冊】
第Ⅳ部 PILテストワークブック
評定のワーク 12例
解釈中心のワーク 4例
【第4分冊】
別巻 PIL-B・C分析の評定基準
7段階評定のための詳細な例文と基準
書籍:生きがい(PILテストつき)
過酷なアウシュビッツ強制収容所を耐え抜いた故V・フランクル博士は、人生におい
て実現できる価値として、①仕事や研究等を通して発揮できる「創造価値」、②愛や
美の喜びにより感得できる「体験価値」、③病や災害により創造も体験もできない場合
でも人生に対してとり続ける姿勢によって得られる「態度価値」の3つを挙げて「態度
価値」に最大の力点を置いている。
しかし現在の日本では、人間関係、仕事、恋愛など、さまざまな悩みをかかえ、傷つき、嘆き悲しんでいるうちに、自分の人生の生きがいをなくしてしまう人も少なくない。
生きがいの喪失自体はそのまま病的なものではないが、放置すると、さまざまな病態の引き金になることがある。
本書は、生きる意欲を失ったり、逆に生きがいを見出すことのできた人びとの実存に、PILテストの窓を通して迫ろうとしている。カウンセリングの場で出会った事例には、経過とカウンセリングの細部までを採録し、メンタルケアのあり方に最適の指針を提供している。
なお、巻末にPILテスト1部が付録となっており、Part-Aの自己診断ができるようになっている。
こちらの「生きがい(PILテストつき)」は品切れとなり、重版予定はございません(2023年12月追記)
- 適用範囲
- 成人
- 医科診療・点数
- D-284-(2) 280点
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